カロリー計算の公式があてはまらない体重の増減もままあります。摂取カロリーが消費カロリーより少なくても少ないにもかかわらず太ってしまうこともありますし、その逆もあります。
どうしてそうなるのでしょう?
そのカギは「ホルモン分泌」にあります。ホルモンによって、脳からの「体脂肪を増やしなさ」という信号が発せられると太るのです。
「体脂肪をためなさい」と命令するのは、インスリンというホルモンです。インスリン…耳にしたことのある方も多いと思います。吸収の早い炭水化物を摂取した時とか、軽めのスポーツなどで体にストレスを与えた時に発生します。
さて、インスリンが発生したままにしておくと、どんどん体脂肪をためることになってしまいますよね。このままだと太ってしまいますね。しかし、うまくできたもので、このインスリンの働きを抑えてくれる役者がちゃんといるのです。インスリンを打ち消す重要な役目を持つのは、成長ホルモンなのです。成長ホルモンは、エクササイズなどの無酸素運動をすると発生します。
成長ホルモンは、エクササイズで傷ついた筋肉の再生を手助けする効果もあるので、筋肉量をアップさせるのにも役立ちます。また、「体脂肪を使いなさい」という、ウレシイ信号を出してくれる役者さんもいます。グルカゴンというホルモンです。グルカゴンは、タンパク質を摂取すると発生します。体脂肪を分解してエネルギーに変え、体脂肪の燃焼を助けてくれます。
インスリンと成長ホルモン、そしてグルカゴン、この3つのホルモンの分泌をコントロールするのがダイエットの秘訣だと言えそうですね。
成長期の子どもは太らない?
成長ホルモンは、軽めの有酸素運動をした程度では出にくく、エクササイズなどの無酸素運動で発生します。有酸素運動の場合は、インスリンが「体脂肪をためなさい」という信号を出します。対して、無酸素運動の場合は、同時に成長ホルモンも分泌され、インスリンの効果を打ち消そうとします。つまり、体脂肪の蓄積が抑えられるのです。
成長期の子どもがいくら食べても太らないのはなぜだかわかりますか。彼ら子どもは常に成長ホルモンが出ているので対ソ部をためにくい状態になっているのです。吸収の早い炭水化物であるご飯をたくさん食べても、成長ホルモンがインスリンを打ち消してくれている、だから太らないのだということになります。