お腹の脂肪、皮下脂肪や内臓脂肪は、太ももの皮下脂肪などと比べると減らしやすい。このように、痩せやすい部分、痩せにくい部分等のは確かに存在します。
そもそも「痩せる」とは、脂肪細胞の中にある 「中性脂肪」が減少することをいいます。この減少は、脂肪動員ホルモンと呼ばれる「ノルアドレナリン」や「アドレナリン」などのなどによって起こりますが、体脂肪の中でも、この脂肪動員ホルモンがもっとも強く作用するのは内臓脂肪、次におなかの周りの皮下脂肪なのです。
ダイエットをして、消費エネルギーが摂取エネルギーを上回った時、脂肪動員ホルモンが最初に分解を始めるのがお腹の内外の脂肪ということなのです。ですので、「くびれたウェスト」を創り出すことは、理屈上はダイエットの中でも比較的簡単なことなのです。 でも、実際にはなかなか実現できないんですよね、悲しいことに…。
脂肪動員ホルモンの多くは、脳や副腎から分泌され、血流に乗って全身を回ります。でも、ノルアドレナリンだけは例外なのです。ノルアドレナリンは交感神経の刺激によって身体の各部分で分泌され、その場で効果を発揮するのです。
交感神経を刺激するためには運動をすることが一番なのですが、痩せたい場所の筋肉を意識的に動かすことで、その部分の皮下脂肪を選択的に減らすことは理屈の上では可能なのです。例えば、流行りの「二の腕ダイエット」、二の腕を細くしたいと思ったら、腕を使った運動を集中して行うと、交感神経が刺激されてノルアドレナリンの分泌が腕を中心に高まることは想像できますね。そのノルアドレナリンが分解した脂肪をその場で消費することによって腕の皮下脂肪を減らす、つまり部分痩せができるという事のになるのですね。
この理屈を知っていれば、運動中に「おっ、ノルアドレナリンが出てきたかな?」などと想像するだけで、単調な運動も楽しくなるかもしれませんよ。