メタボ健診の結果に落ち込んでいませんか？
「最近、お腹周りが気になってきたな…」
と感じながら受けたメタボ健診。いざ結果を受け取ってみると、見慣れない項目や数字が並んでいて、つい不安になってしまいますよね。
「このままだと、病気になるのかな？」
「何をどうすればいいのか分からない…」
そんな風に感じている方もいるかもしれません。
でも、安心してください。メタボ健診は、あなたの今の健康状態を知るための大切な「羅針盤」です。この羅針盤を正しく読み解き、次の行動につなげれば、健康への道は必ず開けます。この記事では、メタボ健診の結果の見方から、具体的な改善方法まで、専門家が分かりやすく解説します。
健診結果の見方｜メタボリックシンドロームの診断基準をおさらい
まずは、メタボリックシンドローム（内臓脂肪症候群）がどう診断されるのかを理解しましょう。メタボは、お腹の周りにたまる「内臓脂肪」の蓄積が原因で、高血圧、高血糖、脂質異常のうち、複数が組み合わさって動脈硬化を進行させる状態を指します。
診断のポイントは以下の通りです。
- 腹囲（ウエスト周囲径）：男性85cm以上、女性90cm以上
- 以下の3つのうち、2つ以上当てはまる
- 高血糖：血糖値110mg/dL以上
- 高血圧：収縮期血圧130mmHg以上、または拡張期血圧85mmHg以上
- 脂質異常：中性脂肪150mg/dL以上、またはHDLコレステロール40mg/dL未満
これらの基準は、あくまで「動脈硬化のリスクが高まっているサイン」です。
健康診断からメタボの改善が必要な状態と捉え、前向きに行動を起こすチャンスだと考えましょう。
メタボ健診は、正式には「特定健康診査」といい、メタボリックシンドロームに該当するかどうか、またその予備群であるかをチェックするための健康診断です。
40歳から74歳までの国民健康保険や被用者保険に加入している方が対象で、糖尿病、高血圧症、脂質異常症などの生活習慣病を予防することを主な目的としています。腹囲や血圧、血糖値、脂質などの項目を測定し、生活習慣病のリスクを早期に発見することで、適切な保健指導につなげる仕組みになっています。
メタボ健診の結果で要チェックの項目は？
健診結果票には、腹囲や血圧、血糖値、脂質など様々な項目が記載されています。ここでは、特に注意したい項目について詳しく見ていきましょう。
- 腹囲
- 内臓脂肪の量を測るための重要な指標です。この数字が大きいほど、生活習慣病のリスクが高まります。
- 血圧
- 高血圧は血管への負担を増やし、動脈硬化を進行させます。特に自覚症状がないことが多いため、健診でのチェックが非常に重要です。
- 血糖値（空腹時血糖）
- 血液中のブドウ糖の量を示します。高い場合は、糖尿病予備群や糖尿病の可能性があります。
- 中性脂肪
- 高すぎると動脈硬化を促します。揚げ物や甘いもの、お酒の飲み過ぎに注意が必要です。
- HDLコレステロール（善玉コレステロール）
- 血管の掃除役。この値が低いと、血管内にコレステロールがたまりやすくなります。
- LDLコレステロール（悪玉コレステロール）
- 高すぎると血管にコレステロールを運び、動脈硬化の原因になります。
これらの項目にひとつでも「異常あり」のサインが出ていたら、メタボ健診を有効活用する第一歩として、生活習慣を見直す良い機会です。
メタボ改善の「次のステップ」｜専門家が教える具体的な行動
メタボ健診後の次のステップは、自身の身体の状態が把握できたら、慌てず焦らず「できること」から始めることが大切です。
急激なダイエットはかえって体に負担をかけるため、無理のない範囲で継続できる方法を選びましょう。
1. 食事を見直す
- 野菜から食べるベジファースト：食事の最初に野菜や海藻を摂ることで、血糖値の急上昇を抑えられます。
- よく噛んでゆっくり食べる：満腹中枢が刺激され、食べ過ぎを防ぎます。
- 主食を工夫する：白米を玄米や雑穀米に、食パンをライ麦パンにするなど、食物繊維の多いものを選びましょう。
- 脂質と糖質に注意：揚げ物やスナック菓子、ジュースや甘い飲み物の摂取を控えます。
関連記事：小太り女性必見！楽しく続けられるダイエット法と食事管理のコツ
2. 適度な運動を取り入れる
- 有酸素運動：ウォーキング、ジョギング、水泳など、軽く息が弾む程度の運動を毎日30分程度、または週150分以上行うのが理想です。
- 筋トレ：筋肉量を増やすことで基礎代謝が上がり、脂肪を燃やしやすい体になります。スクワットや腹筋など、自宅でできる簡単なトレーニングから始めましょう。
関連記事：【効率UP】短期間で痩せる！有酸素運動と筋トレのベストな組み合わせ方
3. 質の良い睡眠をとる
睡眠不足は食欲を増進させるホルモン（グレリン）を増やし、食欲を抑えるホルモン（レプチン）を減らすことが分かっています。質の良い睡眠を7〜8時間確保するように心がけましょう。
関連記事：【理想の睡眠時間は？】質の良い睡眠がカギ！ぐっすり眠ってメタボ改善！
よくある質問（FAQ）
- Q腹囲が基準値を超えていたのですが、内臓脂肪を減らすにはどうすればいいですか？
- A
腹囲が基準値を超えている場合、まずは内臓脂肪をターゲットにした対策が有効です。内臓脂肪は、皮下脂肪に比べてエネルギーとして消費されやすいため、少しの運動でも減りやすいという特徴があります。
- 食事: 糖質を少し減らし、食物繊維を積極的に摂るように意識しましょう。具体的には、白米を玄米や雑穀米に置き換えたり、毎食野菜から食べ始めたりするのがおすすめです。
- 運動: 毎日の生活に「有酸素運動」を取り入れましょう。ウォーキングや軽めのジョギング、水泳などが効果的です。1日20分以上、無理のない範囲で継続することが重要です。
- Q健診結果で「血糖値が高め」と指摘されました。甘いものをやめれば改善しますか？
- A
甘いものを控えることは血糖値の改善に非常に有効ですが、それだけでは十分でないことが多いです。血糖値が高くなる原因は、甘いものだけでなく、炭水化物（ご飯、パン、麺類）の摂りすぎや、不規則な食生活、運動不足など多岐にわたります。
- 食事: 血糖値の急上昇を抑えるために、食事の順番を「野菜→たんぱく質（肉、魚など）→炭水化物」にしてみましょう。また、よく噛んでゆっくり食べることで、食べ過ぎを防ぎ、血糖値の上昇を緩やかにする効果も期待できます。
- 運動: 食後の軽いウォーキングは、血糖値が上がるタイミングでブドウ糖をエネルギーとして消費するため、血糖値のコントロールに役立ちます。
- Q「悪玉コレステロール（LDL）が高い」と言われました。どんな食事を心がければいいですか？
- A
悪玉コレステロールが高いと指摘された場合、飽和脂肪酸を多く含む食品を減らすことが大切です。
- 控えるべき食品: 肉の脂身、バター、生クリーム、ラード、インスタント食品、スナック菓子など。
- 積極的に摂りたい食品: 青魚（サバ、イワシなど）、大豆製品、野菜、海藻、きのこ類など。これらの食品に含まれる不飽和脂肪酸や食物繊維は、コレステロール値を下げる効果が期待できます。
メタボ健診の結果は「未来の健康へのアドバイス」
メタボ健診の結果は、あなたの健康状態を教えてくれる**【メタボ 専門家 アドバイス】**のようなものです。結果に一喜一憂するのではなく、「今の自分はこうなんだな」と受け止め、より良い未来のために行動を起こすことが重要です。
小さなことから始めて、少しずつ健康的な習慣を身につけていきましょう。一歩踏み出したあなたは、確実に健康への道を歩み始めています。
関連記事
- 【メタボ予備軍必見】ぽっこりお腹解消！今日から始めるダイエット
- 【メタボ改善】中性脂肪を下げる！今日からできる食事の工夫とおすすめレシピ
- 【リバウンドしない秘訣】無理なく続けられる！停滞期を乗り越える食事の工夫
参考情報
- 厚生労働省：メタボリックシンドロームの診断基準
- 日本肥満学会：肥満症診療ガイドライン2016
- 厚生労働省 e-ヘルスネット：メタボリックシンドローム（メタボ）とは？
コメント